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『法学セミナー』2015年7月号特集「ヘイトスピーチ/ヘイトクライム」を読んで [外国人問題]

今日はヘイトスピーチとヘイトクライムについて話します。
『法学セミナー』の2015年7月号をやっと図書館で借りてきて品川で読んだので。
読んでるうちに哀しくなってきて。
宇宙の原理を解き明かし、地上から熱帯病をなくそうとするこの時代になんとちっぽけな。

互いが互いの違いを認め合い、思いやりをもって共生できる社会の実現。
ヘイトスピーチ撤廃法や人種差別撤廃法及び制度の確立が急務。

ジャーナリストの木村太郎氏は以前テレビで「法規制は表現の自由との関係から慎重にすべき」とコメントしていた。非常にあきれたのではっきり覚えてる。憲法21条、表現の自由は非常に大切なものですし、法規制はその文面をどのようなものにし、言葉の定義をどうするかなど慎重にすすめるべきです。しかし木村氏の発言は「法規制そのものを慎重にすべき」という趣旨であり、法規制が必要であることは当たり前であり世界人類のコモンセンスといっていいと思います。

『法学セミナー』の特集記事では各執筆者がそれぞれの観点で考察しており、どれも感銘と新しい知見を得たのですが、行政も司法も立法も傍観者でしかないと感じた。

同志社大学の板垣教授は「制度化されたレイシズム」と題し、朝鮮学校の高校無償化外しにも触れ、無関係な市民は無意識に「制度化されたレイシズム」の担い手になっていると指摘。「制度化」つまり国など行政が主導して、人種差別に限らずあらゆる差別を助長していると感じることは多々あります。

大妻女子大学の鄭教授は「非対称性」という表現を使っておられる。要するに外国籍住民(被害者となりうる側)と日本国民(その他大勢)の感覚のずれだと思うのですが、上瀧弁護士や朴氏、冨増弁護士の報告にもあるような被害者のおかれた状況や心情というものを真に理解するのは容易ではないのでしょう。しかしマスコミも政治家も裁判官も国会議員も、その努力が欠けているのではないでしょうか。

龍谷大学の金教授はヘイトスピーチとヘイトクライムの法的議論につき提言されており、ヘイトスピーチが現行法違反の水面下にあることを図で示している。そして威力業務妨害や器物損壊に対しても現行犯逮捕しない警察の怠慢。

神戸学院大学の内田教授の寄稿は必読です。

このあといくつかの寄稿論文が続くのですが、割愛させてください。それぞれに感想があるのですが。

私が一番、考えこまされたのは、ジャーナリストの中村一成氏の寄稿です。修復的司法によるアプローチの可能性について考察されています。罪科に応じて国が加害者を懲罰する応報的司法に対し、修復的司法は当事者間の対話によって問題解決を目指す手法だそうです。ヘイトスピーチやヘイトクライムの被害回復に活用できないかと提言されています。氏は「まず被害者の『回復』ありき」とし、「差別を犯罪化するのは当然」とした上で、「多用なアプローチが社会によって準備されるべきであり修復的司法はその重要な一つである」と結んでいます。

憎悪は憎悪によって止まず慈愛によってのみ止む。
仏陀のこの言葉を信じたいと思います。

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